メイド好きがメイドさんとイベントを運営する時気をつけるべきこと

この記事はメイドアドベントカレンダー2018の3日目です。

こんにちは、メイドカフェでノマド会代表のいしがみプロです。

あなたはメイドカフェにご帰宅される「ご主人様」「お嬢様」でしょうか?それともメイドカフェのスタッフの方でしょうか。

お客さんとしてメイドカフェを利用している人は、裏側がどうなっているのか興味がありませんか?興味があるけど見てはいけないような気もしますね。僕もそうでした。そんな僕が今ではメイドカフェでノマド会の代表となって、メイドさんを集めてイベントを行う立場になりました。今日はそんな僕の舞台裏事情を書きたいと思います。

ノマド会とメイドさんと僕の関係

メイドカフェでノマド会は2016年11月に発足しました。2017年10月以降、独自にメイドカフェイベントを開催することになり、複数の女性の方にメイドさんをやって頂いています。その経緯は前回ノマド会にどのようにしてメイドさんが集まったのかという記事を書きましたので、ご興味があればご覧ください。

メイドカフェでノマド会にメイドさんがいる理由

メイドカフェでノマド会は、店ではありません。参加者が一体となって支えるコミュニティです。よって「メイドさん」もまた「参加者」であるという位置づけです。僕はノマド会の「代表者」であると同時にメイドさんをまとめてイベントを企画する「イベントオーガナイザー」という役割をこなしています。この関係は公式サイトに運営体制が書かれていますので詳しくはそちらをご覧ください。

運営体制

ノマド会とメイドさんの間に雇用関係はありません。従ってイベントオーガナイザーはメイドさんに上から命令するのではなく「一緒に考えていく」ビジネスパートナーのような関係になります。こうしてみると、一般的なメイドカフェの店長やオーナーよりもかなり立場が弱いかもしれません。

 

僕が心がけていること

以上のように、メイドさんとイベントオーガナイザーは対等にイベントを企画しています。メイドさんと仲良く(笑)イベント運営をするために必要な気遣いがあることを、僕は1年間で気づきました。ここからは、どんなことに気を遣ったかを紹介します。

1. 相手のメリットを考える

メイドさんには賃金をお支払いしていますが、多いとは言えず生活の足しにはなりません。金銭的メリットが少ない以上、参加してくれている方たちは、一人ひとり何らかの目的があってメイドさんをしてくれていると思います。例えばこんな理由でしょう。

  • 「たまにはまたメイドさんをしたい」
  • メイドカフェでノマドワークに賛同し、世の中に広めたい
  • ノマドワーカーとの人脈づくりに興味がある
  • ITに強くなりたい
  • 個人活動の宣伝がしたい

僕は彼女たちのメリットは何なのか常に考えています。メリットに反する施策をしたら離れていってしまうでしょう。

2.一人ひとりのペースを尊重する

彼女たちは本業があり、忙しい中の空いた時間でメイドさんになってくれています。ということは、本業やプライベートに支障をきたしてしまったら終わりです。

だから、必要最低限以上にコミットすることを求めません。期日やノルマ、成果評価のようなことも課していません。これらがあると、マイペースではなくなってしまうからです。

人によって活動にコミットできるときとできないときがあります。コミュニティではそれで良いと思っています。仕事に自分を合わせて管理することを求めるのではなく、人に合わせて活動の方をいくらでも調整します。

3.一人ひとりの重要感を持たせる

人は誰しも「自分を重要だと思って欲しい」です。僕にとってメイドさんは全員「重要」です。しかし、そのことはちゃんと伝えないとわかりません。

人は一人ひとり、得意とすることが違います。

  • メイド経験が長い
  • フォロワーが多い
  • 企画、提案力がある
  • 美味しい紅茶やコーヒーを作れる
  • ガジェットやIT系に詳しい
  • デザインができる

そしてなるべく得意なことをお願いすることが大切です。しかし何が得意なのか知らなければそれができません。そのため、僕はメイドさんになってくれた方のTwitterリストを作ってツイートを常時チェックしています。(「いしがみさんの反応がめっちゃ早い」のはそのためです)

4.褒め上手になる

褒められて嫌な人はいません。僕はメイドさんを褒める機会を常に探しています。例えば「美味しいお茶が出してくれた」「靴を揃えてくれた」「気が利く対応をしてくれた」観察していれば良いことはたくさん見つかります。

よく「お世辞」は簡単に見破られると言われます。お世辞と心からの賛辞は何が違うのでしょうか?「お世辞は口から出るが賛辞は心から出る」のだそうです。良いところを探して心から良いと思ったことを褒めればお世辞ではありません。

「褒める」ことの大切さはメイドカフェで学びました!メイドさんはお客さんを褒めるのが上手だし、メイドさんを褒めていい雰囲気があります。メイドカフェは賛辞の言葉で溢れています。それはお店の表でもバックヤードでも同じです。「褒めるのが苦手」という人はメイドカフェに行きましょう。

5.話しやすい状態を維持し、聞き手に回る

女性は話すことが好きです。人によっては話し始めるとずっと話している人もいます。始めはどうしたら良いかと思いましたが、聞いていれば良いのです。話を聞くことで、その人が今何を考えているのか、何に興味を持っているのか、知ることができます。そのことを元に後の施策を考える参考になったりします。

「話しやすい」雰囲気を作ることは大切です。話しやすい雰囲気がなければ話してくれません。しばらくお給仕がなく、話していないメイドさんにも「最近どうすっか?」と時々話しかけたりしています。

6.問題には誠実に対応する

物事が思い通りに行かないのは当たり前です。必ず大小何か問題が起きます。

問題が起きた時「誰が悪い」「何が悪い」と言っていても問題は解決しません。必要なのは、現状何が起きているか、状況を良くするためにどう振る舞えばよいか冷静に考え、やるべき行動を粛々とこなすのみです。

問題の解決に自分の感情はいらないと思っています。問題解決に必要なのはシステムみたいな合理的な判断です。それができない人が多いのか、問題が起きた時申し訳なさそうにしている方がいます。日々のやり取りでは人の感情にフォーカスすることは大切ですが、イベントをオーガナイズする立場の人は、いざとなったときは率先して感情のないシステムみたいになることが必要だと思っています。

メイドさんをまとめる人におすすめの本

ここまで読んで気づいた方もいると思います。「メイドさんをまとめる」のに必要なことは「女の子の扱い方」ではありません。もっと一般的な人との接し方です。そこでおすすめな本がこちらです。

デール カーネギー (著) 人を動かす

出た!「人を動かす」(笑)

実はここまでに書いたことのエッセンスの大半はこの本にかかれています。例えば次のようなことです。

  • 重要感を持たせる
  • 人の立場に身を置く
  • 聞き手に回る
  • 関心のあり処を見抜く
  • 心からほめる
  • 議論を避ける
  • しゃべらせる

この本は文章が平易で読みやすく、アメリカ人らしく実践的な切り口で分かりやすいです。まだ読んでいない人は読むことをおすすめします。

まとめ

メイドさんをまとめるために必要なことは次のことです

  1. 相手のメリットを考える
  2. 一人ひとりのペースを尊重する
  3. 一人ひとり重要感を持たせる
  4. 褒め上手になる
  5. 話しやすい状態を維持し、聞き手に回る
  6. 問題には誠実に対応する

メイドさんも、仕事の人間関係も同じですね!

イベントオーガナイザーは誰でもなれます!

イベントオーガナイザーには誰でもなれます。メイドカフェでノマド会の看板を使って、メイドカフェでノマドワークすることの素晴らしさを伝えるイベントを行いたい方、メイドさんとノマドイベントを開催したい方は、DMで @maidnomad へご連絡ください。

書いた通り、メイドさんとイベントオーガナイザーは対等です。メイドさんが乗ってくれなければイベントができず、全てやりたい通りにはできないかもしれませんが、ご相談頂けば、やりたいことが実現できるようにアドバイスできるかもしれません。

イベントオーガナイザー紹介


メイドカフェでノマド会にメイドさんがいる理由

この記事はメイドアドベントカレンダー2018の1日目です。

こんにちは、メイドカフェでノマド会代表のいしがみプロです。

ノマド会になぜメイドさんがいるのか

メイドカフェでノマド会は2016年11月より、80回以上イベントを開催しました。そんなある日、こんなことを言われました。

「僕はいしがみさんのように女の子の友達がいません。どうやったらいしがみさんみたいにメイドさんを集めてイベントをやることができるでしょうか?」

ちょっと待って!(゚∀゚)僕もそんなに女の子の友達いません><

わかりました。なぜ、ノマド会にメイドさんが所属しているのかお答えします。その話をすることで、コミュニティが育っていく一つの側面が見えるかもしれません。これからコミュニティを作りたいと思われている方の参考になるのではないかと思います。

(それとともにあらぬ誤解を僕が受けることを防げればいいなあ?)

始めは僕一人で始めたイベントだった

そもそもメイドカフェでノマド会を始めたとき、メンバーは僕一人でした。僕はメイドカフェでノマドワークをすることは素晴らしいと思っていました。そして同じように思う人は他にもいるだろうと考えました。そこで、僕がメイドカフェで作業しているとき「一緒にやろう!」という呼びかけたら、そんな人が来るのではないか?と考えました。

メイドカフェで出会った仲間数人に計画を話したりしましたが、全員男です。メイドさんにも相談しましたが、知っているのはお店で出会ったメイドさんで、お店側の窓口として相談するくらいでした。

ある日、メイドカフェで隣の女性客から声をかけられる

ノマド会を初めて2ヶ月あまり、2016年の冬コミ帰り(笑)友達とメイドカフェに立ち寄ってメイドカフェ論を語り合っていた時です。

「ちょっとお尋ねしますが、秋葉原でおすすめのメイドカフェはどこですか?」

隣の席の女性客から突然声をかけられました。こういうことはメイドカフェではまれにあります。(;・∀・)

聞くとその女性は大阪から遠征してきていて、ご自身もメイドカフェでよく作業をされているようです。ノマド会のこともご存知でした。それが後にノマド会メイドさん第一号となる、あやらさんとの出会いです。

大阪でイベントやるときは是非声をかけてと言われました。それがすぐに実現することになります。年が明けて3月に自分の勤める会社で社員旅行に行きました。行き先がなんと大阪でした。大阪に行ったならメイドカフェに行かなければもったいない!どうせメイドカフェに行くならノマド会をやろう!ということでノマド会の大阪初開催をした際、あやらさんには、現地のお店と繋いでいただくなど多大なるご協力をいただきました。

あやらさんが東京遠征の際にメイドさんをしてくれた

その後、今度はあやらさんが東京に来られる用事がありました。その際に自らメイドさんとしてノマド会でお給仕してくれるとおっしゃるのです!その頃にはノマド会も参加人数が増えており一度に10〜20人集められるようになっていました。これならレンタルカフェを借りてイベントを行うこともできます!

メイドさん一人では大変なので、助っ人として、関東に住むあやらさんのお友達、まやさんを紹介してくれました。

こうして実施されたのが、このイベントです。

第1回メイドさんの居るノマド朝会@あやらて

2人ともメイドさんとしての能力は高くとても助かりました。僕はメイドカフェの運営経験はありません。あやらさん、まやさんの2人のアドバイスをたくさんもらってこの時決めたことがその後のノマド会に踏襲されています。メイドさんのお給仕報酬なども、この時彼女らと話して決めています。

Twitterで初スカウト

思いの外、独自運営メイドノマドカフェが好評だったので、もっと繰り返し開催したくなりました。しかし、このままでは、あやらさんが東京に遠征されるタイミングでなければ開催できません。

そんな中、Twitterを見ていたら気になるツイートを見かけました。ざっくり要約するとこんな感じでした「事情により店舗のシフトには入れないけどたまにはメイドさんしたいな〜、誰かレンタルカフェでの限定イベントやるなら手伝いたいな〜」

早速DMを送ってお誘いしたのが、現在定時後の自習室で大変お世話になっているひめこさんです。

誘ったからには無料にしたかったので「いざとなったらメイドさんします」枠をつくりました。「メイドさんが体調不良や、交通機関のトラブルでお給仕できなくなってしまった時、代わりにメイドさんをしてくれる人は一名無料にします!」という枠です。

いざとなったら枠の効果でメイドさん増加

「いざとなったらメイドさんをやります」枠には意外な効果がありました。この枠に飛び込んできた女性の方がいたのです。

最初に「いざとなったら」枠に申し込んでくれたのがレロさんです。レロさんは大学院でメイドカフェの社会学を研究されています。まだメイドさんをしていただけていませんが、いずれお願いしたく思います。

次に「いざとなったらメイドさん」に枠に入ってくれたのがもえさんです。もえさんは最初は参加者としてノマド会に参加いただきました。昔メイドさんをやっていたとおっしゃっていたので、次回は「いざとなったら」枠をおすすめしました。しかもその際は実際に「いざとなって」メイドさんをしていただきました。

こちらとしても、無料にできるのでお誘いしやすいです。由季さんも同じように最初は参加者としてノマド会に参加してくださった方でした。「いざとなったら枠にどうですか?」とお誘いしたのをきっかけにメイドさんになっていただきました。

「元メイドさん」でノマドな方は結構いる

あやらさん、ひめこさん、もえさん、由季さんには共通点があります。彼女たちは元メイドさん(あやらさんは現在は現役のメイドさんです)で、しかもPCを使いこなし、ノマドワークをなさっています。

元メイドでITに理解がある、ノマドなメイドさんは結構いらっしゃるのかもしれません。彼女らはメイドさんとしての能力が高いだけでなく、ガジェットやプログラミングの話題ができ、一般のメイドカフェのメイドさんよりもノマド会の参加者とにとって接しやすいところが魅力です。

この「参加者経由でメイドさんをしていただく」という方程式はピッタリハマりました。しかし、問題点もあります。彼女らには本業があり、ご多忙な日々を過ごされています。ということは、人数がいる割に予定を合わせられる日が少なめです。

僕はそれで良いと思っています。別に営利目的のイベントでもないので、メイドさんに合わせてイベントをやれれば良いです。

メイドさんを公募に踏み切る

しかし、ふと、あることに気が付きました!

「同じ条件の人は結構いるのではないか!」

同じ条件というのは、次のとおりです。

  1. 元メイド or メイドカフェに興味がある
  2. ノマドワーク or IT系に通じてる
  3. ご多忙で店舗のシフトに入ることは難しいが、予定が合えばメイドさんをしてもいいと思っている

この条件の人は多い方が補い合うことで予定が調整しやすくなります。また、一般のメイドカフェのように「シフトに入れない」と不満を言われることもありません。なにより、参加者として参加していただける可能性もあります!

そして、ノマド会として初めてメイドさんを公募しました!

メイドカフェでノマド会メイドさん応募フォーム

(今も応募受け付けてます!)

気づいたらメイドさんがたくさん\(^o^)/

メイドさんとして応募してくださってノマド会のメイドさんになってくださったのが、エミルさんと翔さんです。

あやらさん、まやさん、ひめこさん、レロさん、もえさん、由季さん、エミルさん、翔さん。。。気がついたら8人もメイドさんがいます!

コミュニティ形成の王道

こんな素敵な方々に短期間に出会えたことは奇跡だと言ったら大げさでしょうか?実際、2年前にはこの中の誰一人とも面識がありませんでした。

ただ逆に言えば彼女らはメイドカフェやIT関係に通じているという共通点があります。これが、コミュニティのあり方だと思います。コミュニティとは「まだ出会っていない、出会うべき人同士が出会う場所」と言えるのではないでしょうか!

自分は後から気づきましたが、コミュニティ構築には王道があると思います。

まず自分を起点にします。

  1. 僕は○○が好きだ
  2. 僕みたいな人は他にも居るだろう
  3. 僕みたいな人はどうやったら見つけられるだろう。

これをよく突き詰めていくと、いずれ協力者が現れます。

  1. 特定の協力者の話をよく聞く
  2. 同じような人は他にもたくさん居るのではないか
  3. どうやったら同じような人は見つけられるだろうか

このように、一人の人、特定の人、そして不特定へとコミュニティの輪が広がっていきます。

あとから考えて、メイドカフェでノマド会はこんな感じで人を見ながらコミュニティ運営ができたのだと思います。

まとめ

メイドカフェでノマド会にメイドさんがいるのは次の流れによります。

  1. いしがみにはプライベートにメイドさんの知り合いはいなかった
  2. イベントをやっていたら趣旨に賛同してくれる女性の方が現れた
  3. 賛同者の女性の方がメイドさんを申し出てくれた
  4. 「いざとなったらメイドさんをします枠」を設置したら、主に参加者の方からメイドさんになってくれる方が複数現れた
  5. 「同じような条件の方はいるだろう」と想像し一般公募に踏み切った

集めたは良いけど

さて、メイドさんが集まったは良いですが、集めるだけでは不十分です。

集まったメイドさんたちがスムーズにお給仕していただけるように、考えたこと、気をつけたこともたくさんあります。それを語るには、ちょっとこの記事は長くなってしまったので、次回にしたいと思います。

次回:「メイド好きがメイドさんをまとめる立場になってしまった時に気をつけたこと」をご期待下さい!\(^o^)/