メイド喫茶はなぜ「お帰りなさいませ」なのか

なぜ「お帰りなさいませ」なのか

すべてのお店がそうではありませんが、秋葉原のメイドさんのいるお店の多くは、入ると「いらっしゃいませ」じゃなくて「お帰りなさいませ」、帰るときは「ありがとうございました」じゃなくて「行ってらっしゃいませ」と言われます。

初めて聞いた時はちょっと恥ずかしかったです。
しかし、今となっては、この言葉が大好きです!

誤解を恐れずに書くと、メイドさんのいるお店は、秋葉原にある「第2の家」を目指しているのです。ゲスい意味じゃないですよ(笑)

メイドカフェの多くはリピーターをターゲットにしていると以前書きました。そのうち、あまりに居心地が良くて、毎日のように通ってしまうことがあります。そうすると、あれ、確かに「帰って」きているんじゃないだろうかと思うことがあります。

そこへ「お帰りなさい」(慣れてくると「あ、おかえり〜(^o^)」みたいな軽いノリで迎えられたりしますが)、と言われると、なんと嬉しいことでしょう。

今「ご帰宅」する場所が必要

昨今、企業でも家族型経営が見直されています。

会社によっては、運動会をしたり、パーティーをやったりすることに力を入れているところがあります。組織の団結を強めるためにはこういう取り組みに一定の意味があるようです。

一方、本当の家庭をみると、核家族化によって少人数化、家族単位では大きなことがやりづらくなってしまっています。

ならばいっそ、この第2の家族の力を借りて、イベントを楽しませてもらうのもいいものです。

友達を連れてくるわけ

僕は、行きつけのメイドカフェに、秋葉原関係とは関係ない友達を連れてきます。それには2つ理由があります。

一つは前述のように家族的な要素がメイドカフェにはあるので、友達を「招待している」という感覚があるからです。

 

もう一つは、メイドカフェに対する偏見を改めてもらうためです。残念ながらまだ世間的に正しい理解が得られていません。実際に来てもらうことで、全然あやしくなくて、一生懸命なメイドさんがいて、とても雰囲気がいい場所であることを知って帰ってもらいたいのです。

メイドさんはいつも忙しそうですが、メイドさんは働いているから素敵なのです。

秋葉原の居心地がいいわけ

なぜメイドカフェは居心地がいいのでしょうか?リピーター重視だからというのもありますが、それだけではないと思います。

秋葉原はオタクの街として、個人の趣味を大事にする空気があります。
「人の趣味を否定しない、自分の趣味を隠さない」それがアキバ文化だと思います。

メイドさんも例外ではなく、コスプレイヤーをやっていたり、マンガを書いていたり、様々な才能を発揮されています。

趣味を深め、クリエイティビティを発揮する、そんな秋葉原が僕は大好きです。そんな場所に「ご帰宅」する場所があるって、なんて素晴らしいのだろうと思います。